海外出店のこと
海外で飲食店を展開することについて、相談に乗ってほしいとの電話がありました。
北米の某都市に居住する方から、飲食店を開店したいので、契約を締結したいとの要望が有ったそうで、適切な契約のドラフトを作成して欲しいとのことでした。
そのクライアントは、日本らしい飲食店を運営している方です。
電話でお話を伺ったところ、日本では何件かのれん分けをしているそうで、ノウハウはあるとのことでしたが、現地の赴いての経営指導等をする予定はないとのことでした。
結局、日本ののれん分けのイメージで、来日のうえ、修行をしてもらうスキームでのライセンス契約が良いのではないかとのは結論に達しました。
英文のものにする必要があります。
契約ではロイヤルティをもらう記載になりますので、日本と相手国との2重課税を避けるための租税条約の内容も検討の必要があります。
いくつかの主要な懸念点とその解決策を、そのクライアントに伝えて、了解を得たのち、契約作成に取り掛かりました。
しかし、契約を書いていくと、実務上の気になる点がでてきます。
クライアントはどこまで対応できるのか、相手方も納得いく条件となりうるか。
そのたびに、クライアントに確認し、方向性について了解を頂きます。
通常よりも余裕のある日数をいただいたうえで、やっとのことで契約案を納品することができました。
まずまずの契約案ができ、クライアントにも喜んでいただけました。
小資本の飲食業が、海外進出を自力でやるとなると資本も人材もそれなりに必要で大変です。しかし、海外の居住の方が”のれん分け”を望むとなると、やり方次第で、似たようなこともできると思った案件でした。